02/12/29 Sun
寝慣れた２等船室。昨夜は、出港と同時に耳栓をして早々に寝てしまった。
年末だけに船室は総て満席のようで、係員（にしてはバイトの兄ちゃんみたいの）が座席を案内している。
「男性１名！！」「男性２名！！」「女性１名！！」と、なまっている声がなんとも…
割り当てられた席は、まぁいつもの雑魚寝席で、人一人が練れるだけのスペースを与えられた。
夜は何度と無く目が覚める。隣のおいちゃんにゴツン。隣の兄ちゃんの腕がゴツン。
カーペットもなんだかとても硬く感じられる。背中が痛い…。
それでも、夜７時ちょいすぎに寝て、目が覚めたのは日の出直前の７時前。
寝すぎで頭がぼへぇーっとしている。まさか昨日の１時間半待ちで風邪をひいたのでは…
とりあえず、顔洗おう…少しはシャキッとする。
朝飯に昨日買ったパンをもぐもぐ食いながら、朝のレストラン開店に並ぶ人達を見る。
人はどうして、そうも先を急ぐのか…。自分を忙しくみせようとするのか…。
あとは時間がただ流れるのを待つだけである。
船室でゴロンと寝転がり、ＭＰ３でも聞きながらメールする。
どうやら、この航路は以外に陸地のそばを航行しているので、電波が入るようだ。
去年の九州の時は、ほとんど入らなかった気がするが、今回はバリサンが続く…。
窓の向こうに陸地が見え、建物も視認できるから当然か…。
そんな陸地をもっと近くで見るべく、甲板に出てみる。…と、恐ろしい強風…。
転がるように後部へ流されていく。あれれれれぇ〜〜〜〜。
風を避けられる場所へすぽっと潜り込む。ふぅ。
親子連れも風に流されていく…。あれれれれぇ〜〜〜。実に、楽しそうだ。
しかし、あまりの強風で景色を楽しむどころではない…。戻ろう…。
青空で景色はとてもいいんだが…。流行く雲を見ながら、ほぼ快晴の空の青さに寒さを忘れる。
さて、この船は東京港を出港して、一路西に向かっている。目指すは四国、徳島！！
この船はさらに九州は新門司まで行くが、私は途中下船。今回の旅の目的地は四国なのだ！！
四国、シコク、ＳＩＫＯＫＵ〜〜〜♪お遍路〜♪さぬき〜♪よさく〜♪
謎の鼻歌が、あまりの寒さの中思考回路からこぼれ落ちる。
ほがほが、時間が過ぎていき船は姉妹船おーしゃんいーすととすれ違う。
船内放送があり、甲板に出たときはすでに遥か向こうに通りすぎている。
船の西側に四国が見える。あれは、工場の煙突か…。そろそろ徳島に到着するだろうと、予想できた。
昼飯は、さらい師匠から餞別としてもらったカップヌードル。期限切れだが、まぁ気にしない。
それよりも割り箸を探して船内を歩きまわることになる。３分過ぎちゃったかなぁ…。まぁ気にしない。
味もそっけもない、いつもの味をじゅるるる〜〜〜とすすりながら、部屋の人々を眺める。
ひたすら寝ている人、本を読む人、テレビを見ようと座りこんでる人、談笑する人、
これからの旅の話しをする人、「さぬきうどんの店」って本を見てる人、カップラーメンをすする人。
…で、トイレに入っていると、徳島到着の放送が…。あぁ、もう到着か…。（12:49）
車両甲板からチャリの脱出は予想通り一番最後。まぁ、それでも予定より早い１時。
２時頃かなぁと思っていたので、１時間も余裕が出来た。
フェリー車両甲板出口から見る徳島港は、さっきまでの快晴はどこへの曇り…。いや、晴間も見える…。
早速走り出します。大きく前部の口を開けたフェリーが遠くに消えていく。
ここは、四国なのかぁ…。実感わかないなぁ。まずは、人気もない港湾の道、広いが何も無い…。
ぶつぶつ言いながら走っている。小松島、確かにここは四国…。南に進むフル装備チャリ１台。
目指すはとりあえず、南へ海岸線沿い。最終的には、高知は四万十川に向かう計画。
しかし具体的な走行間隔とかは決めていないので、とりあえず南へ海岸沿いに走るのだ。
阿南市に入る市境、河原で休憩。しかし、寒いのですぐ退散。
しばらくちょっとした街中を走っている。ペースはまだ微速前進。
おかしな信号機を発見。「← ←」と矢印信号が同じ方向に二つ…。なんでだ…。
ちんたら、ちんたら走る。阿南市を県道でパスする。
国道沿いに走ると阿南の市街地に入るが、大きく海岸沿いに迂回する。それをカットするように県道が走る。
今日は、昼からの走りなので、そろそろ日没近い、テントサイトを探さなくては。
阿南市に入っていると時間ばっかりかかってしまうので、ここは一気に抜けてしまおう。
ライダーが後ろから通過様にピースマーク。こちらも走り去るライダーに"いえ〜い"見てくれたかぁい？
小さな河原を県道が走る。そして、登りが登場。ぐえぇ。ひさびさにバテるなぁ、こりゃ。汗、汗。
始めに現れる登りというのは大したことなくても、何故か凄く苦痛である。今回も、登り出したら膝が痛む…。
の、登りきってやるぅぅ〜〜〜。悲痛な叫びと共に、登り坂の向こうに視界が広がった。
そして、ふたたびのどかな田園道路…。
バイクがすれ違う…しゅ、集団だなぁ…ライダーじゃないな…房総族か…（あえて誤字）
一応上り方面に向かっている。初日の出房総に向かうのだろうか…。
ここら辺のやつは、今日から動き出さないと辿りつかないってことか…。
日が傾いてきたので、キャンプが出来そうな場所を…な、ない…。
国道に合流し、道は広くなったが、どーも何もない…。
そこに現れた「○○ダム公園→」（名前忘れたぁ）。国道から外れる道。行こうか考える。
ダムだと、登るのかなぁ…。嫌だなぁ…。（出発、初日にしてすでにへたれている）
登っても、またもとの道に戻るために下ってくるのもあほらしいしなぁ。
（しかも、国道も登り坂…、どっちを選ぶか考えもんだ。）
いや、やっぱダム公園側に行こう！！
途中、「へんろ道」看板を発見。これは、お遍路さん用の道案内標識である。
上を高架で走る国道の下をよろよろ通る小さな道。まさに、徒歩の道だ。
遍路道をチャリで走ろうとも思ったが、勾配がきつそうなのでやめた。
しょうがないので、とりあえずダム公園に向かう。予想通り、登り坂。あ〜あ。
シフトダウンに失敗し、チェーンはずれる。
遠くに見えるローラー滑り台。あれが、公園か…。ダムの下に公園。
しかし、私は上まで登ってしまった…。資料館、管理棟。当然、もう閉まっている。
はい、ここで発見。ダムの脇に国道が！そう、ここまで登ったのは無駄ではなかったのだ。
明日は、すぐ横を走る国道にスルーする。そこはトンネルの入口。ラッキー。
米を炊き、飯を食う。久々の外食。ってゆ〜か米失敗。おこげ大発生。あ〜あ〜。
夕焼けの雲を見ながら、味噌汁をすする。
あぁ、始まったのだ。また、この時間が。（19:30）
今日の工程：フェリー→徳島→阿南→○○ダム公園
走行距離：昨日と合わせて６０ｋｍ程度。今日は３０ｋｍくらいかなぁ。
本日の一枚
「へんろ道」
以外にかわいいへんろ看板。大きな国道の片隅にこんな看板を見つけたらちょっと寄り道してみましょう。
そこには、少し昔の四国が見えてくるでしょう。
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