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02/10/17 Thu
ブルッ。さ、寒いなぁ。
ブルッブルッ。寝袋から身を起こし外を覗くと、そろそろ朝か空が明るい。
時間は５時前。うんうん。もう起きよう。
朝の釧路。霧がかかり視界は悪い。グツグツ米を炊く。
テントの向こうから太陽がのぞく。
さ、テントを乾かそうかなぁ。
朝飯は米といわししょうが（レトルト）である。うっつっつ。
飯が炊き終わる頃に、散歩のおじさんがやってくる。
「ここでキャンプしたのぉ？寒くなかったぁ？」ってな具合
まぁ、寒くはないな。遠く列車の走る音がする朝の釧路市内。（06:42）
地元のおばちゃんが犬の散歩に現れたりする。
「ここの回りは自治会長さんとかが住んでるから、ゴミとかだけは捨てちゃいかんよ。見てるからねぇ」
と言われたら気を使って、回りを見回してしまう。ゴミは原則持ち帰りだがな。
走り出し、道を選ばず走ればそこは砂利道。延々数キロ横に鉄道をみながら砂利道を走ることになる。
線路の向こうには王子製紙の工場群が見え、煙突から煙がもんもんとはき出されている。
ちょっと鼻をつく匂いがする。
少し国道への道をさぼったばっかりに、延々砂利道を走る俺はなんともなさけない。
茂みの向こうには、快適に走るトラックの姿がみえるし…。
釧路市内は朝の通勤の気配。サラリーマンや、高校生などの姿が眼に着く。
そんな中を抜けていくのは目立つだろうが、もう慣れている。
それどころか通学チャリダーを追っかけて走るのがそこそこ楽しかったりする。
…ん？女子高生をおっかけてるわけじゃぁないよ。
ひさびさの大きな街。
釧路市内を信号につかまりながら１時間も走れば、市内を抜ける。
第１休憩ポイント、セイコーマート別保に到着。トイレを借りたりする。
今日は天気よく、晴れている。
昨日は午後から晴れて、各地で夕日が見れるでしょう、なんてだまされたので、今日は信じたい。（09:07）
道はすぐに片側一車線に変わり、登り坂。視界に入る限りの登り坂が続く。
陽が注して暑い！フリース邪魔！！
登りながら脱ぐ必殺技発動！！ギアを落として、ひーこら、ひーこら登りきる。
山頂で（山でも峠でもないが）休憩。水ガブ飲み。チーズ食う。ソーセージもいい。チョコ食らう。
休憩もそこそこに、体が冷めぬうちに出発。しばらくは、山の尾根沿いみたいな道。
警察がスピード違反の取り締まりをやっていたりする。
登った後は、どっかで下る。時速４０ｋｍ／ｈを越えて。
うちのスピードメーターはあんまり速いと、エラーとなって計測できなくなるのがいかんなぁ。
腹も減って、下界におりてくる。しばらくし、尾幌の街。ガソスタ２軒。商店ひとつ、コンビニひとつ。
セブンイレブンで切らしていた米を購入。無洗米。610円。
近くの公園みたいなといころで米炊き開始。
していたら、後ろの建物からおばちゃんが出てきて、焼きたてクッキーをくれた。
これがまたうまい！！
クッキーに満足し、お昼寝してしまう俺であった。あぁ、極楽。（12:55）
どんな大事なことも
どんなバカげたことも
今日の今、この為と言える、きっと、言える。
なんて、今更、今を感じながら走り出す。これは、CHAGE&ASKAのTHE TIMEだ。
一路東に向かいます。霧タップ岬キャンプ場に旅人を求めて行く。
「旅人」この秋の北海道では、すっかり寂しくなった言葉である。
夏にはあんなに沢山いた旅人…。今はいったいどこへ…。やはり、夏休みも終わっては当然のことか…。
厚岸の街が、まもなく見えてくる。っと、その前に厚岸の街を一望する展望台。
トイレに寄る。立派なトイレは北海道の誇り。大切にしよう。
しかし、どんな立派なトイレでも、あのセイコーマートを越えるものはまだない。
グルメパーク厚岸。しかし、パス。走る道から随分と外れるようだ。
結構大きい街といった感じだが、厚岸市街もパス。走る国道はそのまま街をかすめて行ってしまう。
そのまま湿原の中を抜けて行く。右手に根室本線が走る。
野鳥の会、野鳥観察小屋通過。そのあと、カヌー駅なるものを通過。
そんなもんがあんのかよ、と思いながら先を急ぐ。
アップ・ダウン・アップ・ダウン・アップ・ダウン・アップ・ダウン。
あ〜うぜぇ。まぁ、これも北海道。少し先の、登りまで見えてしまう。
横をトラックがすりぬけるたびに、吸い寄せられて、少しだけスピードアップ。
逆に反対車線にトラックが通過すれば、風の壁がやってくる。スピードダウン。
陽が暮れてきた頃、霧タップ岬と厚床への分岐点にさしかかる。
茶内という地名になんとなく笑っていてはいられない。
はて、どうする。厚床までは20km。時間はあと1時間もすれば日没。
俺はそこでどう思ったか、それまで霧タップ岬を目指すはずだった気持ちを一転、厚床に向かう。
はい、こっからは気合モード。
陽が沈む４時半。一気に気温が落ちる。体感温度も寒いもんだ。
それでもこぎ続ける俺は、半分やけになっていた。絶対に厚床市街に行ってやる。
厚床で、スーパーに寄って、ホタテやらうまいもんいっぱい買い込んで晩飯食うんだ。
そう、思いながら、そう思いながらペダルをこぎ続ける…。行くところまで行ってやるさ。
陽が沈みきって、車のヘッドライトが点灯する時間になった。
こちらもライト点灯。はっきり言って何の役にも立たない。ヘボライト。自分の存在を対向車に知らせるだけだ。
アップダウンがいくつか、いくつか、いくつか、いくつ越えただろうか…遠くに明かりが見えた。
「つ、着いたか…」
力抜ける中、５時過ぎ厚床到着。す、スーパーは…。
市街と言うにはあまりに寂しく、商店が２つほどあるだけ。
駅前も明かりはほとんどなく、民家が静かに並んでいるだけだった。
私の野望は崩れ去った。あぁ、ホタテ、貝柱、魚、いくら、ウニ、カニ…あぁ。
テント場を随分と探すが、国道脇の小学校の一角にキャンプ。
つかれた俺は、旅日記もそこそこに寝てしまいたい。飯も作る気力すらない。
分岐点、北上するか、東へ向かうか。明日の朝は決断を要する。
あと、何日だ？（18:44）
今日は：釧路→厚岸→厚床
距離は：100kmくらい？
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