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02/10/16 Wed
昨晩は海沿いのキャンプ場ということもあって、ちょっと風がありテントが揺れていた。
あぁ、揺れていると言っても、一応風避けのためにトイレの裏にいるんだからそんなグワングワンと揺れているもんでもない。
正月（忘れもしない１月２日のことだ）の九州での事を思えば、あまっなまっちょろい風だ。
テントが飛ぶことも、フレームが曲がることも無いと思われる。俺が飛ぶ事も無い。
冬用寝袋にくるまれて、私はぐっすりと眠ってしまったが。
朝。今日はいつもより早い04:39に起きる。車の音がそばの道路を抜けていく。
『こんなへんぴな所になぜ、車が…』（道はこの先、行きどまりだし）
まだ外は真っ暗。街灯も無い。遠くに車のヘッドライトらしき光だけが、ほんのりと浮かび上がっている。
『釣りかなぁ…』
見上げる夜空は、漆黒の闇。雲があるのだろうか、月も星もまるで見えない。
ホットコーヒーでも飲みながら、今日の日記を書き始める。
日が昇れば暖かいだろうが、日が昇らなければまだ寒い。太陽って偉大なんだよなぁ。（04:43）
米炊く。またいまいち。オコゲご飯。それでも炊けてないよりはよしとする。
昨日買ったカニを米にのせ、カニ飯とする。豪華絢爛。うっしっし。これだから自炊はやめられない。
ラジオを聞きながら、飯を食っていたら外が明るくなってきた。日の出。
しかし、今日は午前中くもりの予報。日の出はない。
今日はテントが湿っていないので、テントはすぐにでもたためるだろう。風があったからな。（06:15）
朝飯後は暇なので（いや、ホントはテントたたんで出発すればよいのだが）、デジカメ片手に散歩してみる。
近くの展望台に登ろう。…って、これ道？通れるの？草草するなかを強引に歩いていく。
展望台。海、湧洞湖を一望。ついでに、テントとトイレと道路と。テント以外に人気が無い事を撮影する。
他には何も無いし寒いので降りる。
直線道路で写真を撮ろう。三脚立てて、セルフタイマーで自分を撮ります。
車が来ないのでなんでも出来ます！！
いえーい！
きらり〜ん！！
ていやっ！！！
と、あんまりアホばかりしていられないので出発することにする。
サクサクテントをたたんで出港ＯＫ。時間は（07:25）であった。いつもより30分は早いなぁ。
国道に戻るまで30分。昨日は、日没を恐れて激走した湧洞湖公園線をのんびり走る。
まぁ、スタート直後は筋肉も冷えてるし、軽くウォーミングＵＰだよな。
国道合流８時、結局スタートは８時って感じだな…。
そっからいきなり登りが待っていた。
昨日から感じているが、車の往来が随分と少ない。
襟裳岬から、浦幌を結ぶ国道だが、あまり利用価値はないんだろうか。
時折、勢い良く俺の横を走り去る乗用車。チャリを避けて反対車線まではみ出す。
『大袈裟だなぁ』と思うが、チャリにとってはまぁ安心である。そんな車は、さすがに余裕で坂を登っていく。
そんなのを横目に、まぁ、こちらはのんびりと登るんだけどね。
それでも長い坂、汗がポタリポタリと落ちてくる。しかしそろそろ頂上が見えてきた。
しこしこ登っていると後ろからグワングワンと騒々しい音が。
『なんだか、うるせぇトラックやなぁ』などと思っていると、横にゆっくりと並ばれる巨大な車影。
回転するブラシ。ぬわぁ。清掃車だ。道路脇をブラシで掃除しながら走る。
もちろん俺を避けたところは掃除していない。
北海道のこんな国道でも路肩清掃するのかぁ…。時間かかかりそうだなぁ。
のんびり坂を登りながら、あちらも随分、のんびり走っているもんだと思いながら後ろ姿を眺める。
う〜ん。あのスピード、下りだったら俺でも追い付きそうだ…。
しばらく頂上で眺めていることにする。視界から消えるまで…
よっしゃ、行くか。ぐだーーーーっと下る。時速40km/hは越えるチャリ。空中分解しないか恐怖する。
あ、下りきる頃に清掃車が見えたぁ〜〜〜。ブレ〜〜〜キ。減速〜〜〜。ブレーキ効かねぇ〜。
ここから奴としばらく路肩を一緒に走ることになる。時速12km/h程度だろうか。
ここまでずっと、孤独なツアラーであったので、旅友もいいかなぁ…そう思いながら少し離れて追いかける。
尾行をしている気分。いや、他に誰もいないからバレバレだけどね。
しばらくは追いかけて走っていたのだが、騒々しいのである程度のところで追いぬくことにした。
はるか後ろに清掃車を追いやり、また孤独な走りに戻った。
しいかしなぁ、はっきり言って寒い。そして、寂しい。
曇っているとここまで寒いかと言うくらいに寒い。されども僕は粉雪舞散る九州を走ったではないか。
いや、それにしたって寒い。つい一昨日はＴシャツで走ってたじゃないか。
そろそろ休憩しようかなぁ。なんて思っていると、何も休憩できそうなところが無い。
まぁしゃあないわな、とまたしばし走る。
北海道、休憩するに場所を選ばないが、風を避けて休もうとなると場所をそうとう探す。
なんせ、見渡す限り障害物が何も無かったりするからねぇ。
バス停とか、屋根あって部屋になってて完璧なんだけどなぁ。しかし、ここには無い！！
十勝川を渡り、浦幌町に入る。川辺に牧草ロールが随分とたくさん転がる。ほえぇ〜。
走っていると、対向車が「プッ」っとクラクション。見ると、中で手を振ってるおじさん。
こっちは、気付くの遅れてちょこんとおじぎをするので精一杯。でも、嬉しかったのよ。
豊北って場所なのかな、とある神社脇の木の下で休憩。ホットコーヒーでも飲みましょう。
ふぅ、また止まると寒いわ。（09:33）
まもなく寂しい国道は浦幌市内に入り、十勝国道と合流する。国道３８号線だったかな？
さすがに主要国道だけに交通量が違う。
消防の宣伝カーみたいのがうるさい。チャラリラリラ〜〜〜♪（手品とかのＢＧＭ）
俺のウォークマンから何も聞こえない…。やめてくれぇ〜〜〜。
ホクレンのガソスタがお休み中。ぬおっ。ホクレンの旗がワイヤに結ばれて…く〜〜欲しい〜〜〜。
しかし、私は盗人ではない。やめた。（交通量も多い場所だし）
脇に線路。そして、セイコーマートが見える。寄ろう。
中に休憩施設。まるでミニストップだ。物を買ったら、「こちらでお休み下さい」と親切に。
せっかくだから食うもん食っていく。もぐもぐもぐ。
さぁて、行こうかなぁ。あぁ、暖かい。
セイコーマートを出発すると、すぐにセイコーマートが見える。およよ？近いなぁ。
でも、寄らないよ。
さぁて、浦幌抜ければ少し勾配かな？パーキングがあって、「←公衆浴場」の標識。
でも、この時間じゃ寄らないよ。でも、風呂入りてぇ〜〜〜。
はいはい、いい加減、少し登り勾配であります。
「この先トンネル３つ。幅狭い。車幅・車高制限アリ」の看板。
って、幅狭いっていうのは嫌だなぁ。不安なチャリダーひとり。
それでもシコシコ登って行きます。
第１のトンネル。なんだか可愛い青いカラーリングにクジラの模様。
やっぱ路肩はないなぁ。距離は短そう、すぐそこに出口が見える。
車の切れ目を見て、おららららぁぁぁぁっと走る。
第２のトンネルも通過。上厚内の駅が見えます。こんな山の中にも集落が。
…って、なんだか小雨が来たか？パラリ、パラリ…
少し登って第３のトンネル。どれも幅狭いわ。
と、道路脇の小川をみつけ写真撮影。紅葉がきれいだなぁ。
時雨…パラリパラリと降る雨。
快適にふらりと下る道。橋を渡る。「時雨橋」
おっとっと。なんともいいタイミングの橋だ。写真でも撮ろうかなぁ。
道路脇にチャリを止める。ついでにトイレ…。トイレを探す。
…と、向こうからチャリダーが…。って、ん！？チャ、チャリダー！？フル装備！？
苫小牧から出発して何日経っただろうか。夢中で手を降る。『お〜〜〜〜い』
ふらりとこっちにチャリを寄せる。
「故障ですかぁ〜？」
『いや〜休憩中。初めてだよ、チャリに会ったの♪』
『ところでどこから？』
「日本一周中なんすよ」
『お、来たねぇ。ええなぁ。やってるねぇ』
と、彼、大田区在住の日本一周チャリダーなのだ。
５月２５日に東京を出発し時計回りに走っているらしい。つまり、北海道は日本一周終盤戦ってことさ。
仮に彼の名はオオタク君としておこう。
しばしオオタク君と話し込む。あれやこれやと。
やっぱ日本一周とはええもんだ。期限が無いってのもうらやましい〜。
寒い寒いと言えば、軍手をもらう。こちらも餞別にと一つ残ったアルファ米をあげる。
「やった、これで１食助かる。１日1000円で考えてるんで…」
『さぁて、あんまし話し込んでもあれだから行きますか。』
おっと忘れちゃいけない、今回から新作の名刺を渡す。名刺お渡し記念すべき第１号。
握手を交わし、別れる。
別れ際、何故かふらつく俺。かっこ悪いなぁ…。
あ、写真撮るの忘れたぁ。橋も彼もねぇ。
そのあと、右手に太平洋に出会う。しばし内陸を走っていたからねぇ。
『おひさしぶりぃ。太平洋殿〜』
…と、前を向くと何かが俺の前を走って横ぎる。
…ん！？なんだ、あの角のある…！？え、エゾシカだ！！
道路の右から出てきて、左の茂みに消えて行く。しばし、およよとエゾシカを眺める。
『ヘイ！エゾシカいえ〜い！！』
さて、音別町に入る。気付けば昼をとっくに過ぎている。時計は１時を回る。
あらら、チャリダーと話し込みすぎたかな。
でも、腹減った。町だ。お、スーパーだ。
と、なれば、チキンカルビ弁当購入となる。そして、道路っ端で食う。
う〜ん、レンジで暖めればよかった。トラックの風圧がとても寒い。
今日は一日曇りなのかなぁ。軍手が暖かく感じられます。ありがとうオオタク君。
さて、今日はどこまで行けるかねぇ。白糠はもう目の前だ。釧路…行けるかなぁ。
ここまで来たら走るところまで、走るのだ。道はどーせ一本道。
宿泊よさげなトイレで用を済まし、出発とする。
しっかし、路肩にはチャリの強敵「ガラス瓶の破片」が多い！！なんでだ！！
特にオロナミンＣが多いような気がする。俺は一度も飲んだこと無いが、そんなに飲んでいるのか道民は！？
白糠の街で、セイコーマートに寄る。
セイコーマートカードでクーポン券を出して使ってみようか…
あれ？使えない…っていうか、認識してくれない…ま、いいや。
さて、ここでワンポイント。旅日記中に数出てくるセイコーマートの名。
それは一体、何ナノか。それはコンビニです。
北海道内にあるコンビニです。このセイコーマート、スーパーみたいに割引商品とかあって楽しい。
セイコーマートカードもいい。クーポン券が出せたりする。
なんだかポイントも溜まっていく。面白いコンビニだ。
北海道内なら、セブンイレブンなどの大手を凌ぐ店舗数を誇る。
…はて、そんなセイコーマートでトイレでも借りよう。
…と、これが驚いた。トイレがすごい。なんつーの？ダイリ石？わかんないけど石なんだよな。
便器も１つじゃなくて、３つあるし。高速道路のパーキングみたいなの。
写真撮っちゃいました。変なセイコーマート多いなぁ。
こっからは、ひたすらまっすぐな道です。
原付カブライダーとすれ違う。カブなのでぱっと見わからない。でも、手降ってくるからなぁ。
命名；カブで旅する人を「カブダー」とする。
今日は、道の交通量が激増した浦幌付近からチャリダー一人、ライダー数名、カブダー二人遭遇。
ついでに、乗用車インスパイヤかな？のクラクションおじさん一人かな？
と、横に見える「大塚製薬釧路工場」
なるほど、オロナミンＣの割れ瓶が多い謎が解けたような気がしてほっとする。
しか〜〜し！！瓶はだめだ！！ 割れるから！！ペットにしなさい！！！もう！！
もう時間がやばいです。道の駅、しらぬか恋問。水を補給する。
さて、テントははれるかなぁ…う〜〜〜ん。う〜〜〜ん。厳しいなぁ。
いいやっ！先にすすんだれ！！
サクサク前に行くことにする。テント場をキョロキョロ探しながら。
釧路市内に突入。う〜ん、市街か…テント場あるかなぁ。こんな時はどこか公園を…。
海沿いのなんとかって公園に侵入。何故か、パターゴルフ場。どこでも張れそうだ、
だがしか〜し、どっからどこがヘアウェイなのかわからず張りにくい。
えぇ〜い。どこでも張ったれ。適当に張る。ホント適当に。
チャリダーに遭遇し、まだ旅人の気配を感じた一日であった。
エゾシカも走っていたしなぁ。（18:49）
今日は：湧洞湖キャンプ場→浦幌→白糠→釧路手前のどっか
距離は：１００キロくらい。
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