SeeYa　8/17

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03/ 8/17 Sun

起された…久々に起される。

フェリーの中だからだ。朝、４時を回る頃。
雑魚寝部屋には、あふれんばかりの人、人、人…。
まもなく、バイク、車組の移動が開始され、徒歩客だけ取り残された。
窓の外はうっすらと明るい。そりゃそうだ、もう４時を回ったのだから。

隣で寝ているトドを起して、こちらもそろそろ下船の為に移動する。
昨日のチャリダー４人組みも早々に移動していく。彼ら、今日は新幹線で帰宅だそうだ。
さて、こちらは…と言うと、行きに大金はたいた為に、帰りはいつもの「青春１８き～～～っぷ」だ。
下船すると、折り返し乗り込むバイクとかが数台いる。やはり、もう空いているようだ。

こちらは、青森駅まで歩く。前の方に同じように歩いている人がいるので、ほのかに後を追う。
人気のない青森市内をとぼとぼ歩く二人。青森西口に出るまで１時間くらい有しただろうか。
去年、青森駅を使った（チャリばらし）時は東口だった。
そちらと比べると何もない。そこら辺の小さな駅となんら変わりが無い…。
時間は５時半頃。さっさと改札を通り、ホームに向かう。ここから青春１８切符の旅のはじまりだ。
旅と言うほど、楽しいものでもないので、簡単に終わらせてしまうが。

青森0612発の奥羽本線に乗り、弘前に0654着く。
乗り替え６分。電車はすでにそこに。しかし、天気がよい。お昼寝しちゃいそうだ。
弘前0700発で大館0745へ。ここは乗り替えに余裕があるので、駅弁を買ってホームで食う。電車くる。
花輪線に乗り替え、0842発で盛岡に1126着。

途中、秋田から岩手に奥羽山脈を超えた辺りから雲が急にかかってくる。
盛岡の数駅手前、好摩から第３セクターに一部乗り入れるので、この分の料金６３０円を車内精算。
盛岡駅の到着が、ちょっと外れたホームであった為に、ちと急ぐ。
盛岡1136発、北上1226着に乗り変える。北上で、一ノ関行きに乗り替える。
北上1230発、一ノ関1321着。
ちょっと余裕があるので、晩飯用に駅弁を買う。ほんとうは仙台の牛タン弁当がいいんだが。
一ノ関1344発で小牛田1433着
小牛田1437発、仙台1522着。仙台乗り替え、３分。とても牛タン弁当を買っている余裕は無かった。
仙台1525発、いわき1811着の常磐線。裕に３時間近い乗車。寝る。
いわき1838発の常磐線が最後の乗り替え。終点上野到着は2230頃。
青春１８切符での格安帰省は、これにて終了。同時に、今回の旅も終了。
これにて、３つめのミッション「17日中に帰る事」コンプリート。

コンプリートした男二人の帰ってきた街「東京」は夏のまっ盛りだと言うのに、しとしと雨だった。

「繋ぎ」と題して走り、旅人の気配を感じた今回の旅。
日程的な余裕、無計画な走行により、後半はかなり暇暇だったが、この自由がチャリダーか。

目的地は、函館か、本州最北端は通過点。函館も着いてもそこは函館。
とりあえず、繋ぎの感が強かったのは確かだが、まだまだ見るところはあるし、まだまだ出会う人もいる。
同じ所を走るにしても、時間が違えば景色が違うし、人が違うし、空気が違う。
だから、まだまだ走る場所はいくらでも残っている。

ましてや、まだ日本中で走った事のない場所が沢山ある私だから…。
「繋ぎ」の旅のつもりであったが、それは東北・八戸と北海道・函館を繋ぐだけではなく、
次の旅への繋ぎであったことを、最後に知る。

そこに人がいて、そこに山があり、海があり、川がある。そして、道があるので走るのか。
台風一過のあの瞬間、青い空に浮かぶ空色の雲を見上げた時、その瞬間があるから走るのだ。
穏やかな川の流れよりもゆっくりと走ることで見えてくる瞬間があるから走るのだ。

目的地は「どこ」ではない、僕は「走りに行く」だけでよかったんだ。

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