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あぁ梅雨か…。
今年の夏はまだこない。関東地方は７月が終わるこの時期でも梅雨である。
地球環境の異常なのか、たまたまなのか、余計な心配であることを望む。
正月明けからタイに連れ込まれていた為に、季節感がいまいちなのだが、
このムシムシ蒸している東京も、まだ梅雨なのだ。

はよ夏になれ。そして僕は動き出している。

夏休み、8/9。今年のテーマは「繋ぎ」。
昨年の三陸走破の最終地点「八戸」から走り出す。北へ向けて。
やはり夏は暑いので自然と足が北へ向く。風の向くまま、気の向くまま、そう思えば自然と風は北へ吹く。
思い出される八戸へのあの走り。ほとんど八戸を感じることなく走り去ったあの日。
田老の野球場から、一路八戸まで140km近くを走った。雨も混じるそんな天気だった…。
１年前、北海道への旅立ちの地に今年は再び舞い降り、そして、走る。
 
しかし、出発地点が遠くなるのはなんとも辛い。
出発点までの手段と時間を考えるだけで、なんとも頭を悩ます。
そこに現れたる「海外出張手当」。作戦名「ビバ・シンカンセン」
２月から続いた海外出張で、給料も使う暇無く、出張手当も使う暇無く実はホクホク。
（いまいち実感が無いのは、自分に金銭欲があまりないからだろうか）
だから、今回は新幹線に乗ってみる。時を金で買わせてもらう。今までに無いパターンとして。
さぁって、そうと決まれば、新幹線で八戸までっていくらだろうなぁ。るんるん。
ぴこぴこっと駅前探検。お。以外と安いかも、1万5千円。
（参考サイト：駅前探検倶楽部　http://ekitan.com/）
で、どんな時間でつくのでしょうかぁ？
むむむっ、３時間ちょいで着いてしまうのか。恐るべきスピード…。
さ、さすがだ。
鈍行列車なら、のんきに丸々１日はかかるであろう距離なのに。
セレナなら、走りに走ってやっぱり２晩は欲しい距離なのに。（あ、一般道でやす）
新幹線って奴はなんて凄げぇーーーんだぁぁぁっ。ぁ、っあ、ああ、で、予約しましょ。っと。
…ん？と、ネットで調べると、さすがにお盆。９日朝からほぼ満席…。
（参考サイト：JR Syber Station　http://www.jr.cyberstation.ne.jp/　）
やっぱ、社会人の悲しい性。私も休みなら、他の方々もお休みでござる。
唯一、朝１番の列車に○印がぁ。すかさず、えきねっとでそこを予約。
（参考サイト：えきねっと　http://www.tabi.eki-net.com/　）
 
朝６時上野発か…。そこで今回の旅のスタイルがほぼきまる。
 
往復の交通費は20,000円以内。
宅配などの料金、往復で10,000円以内。
現地での食費など雑費含めて20,000円以内。
総合計50,000円の旅費予算を計上とする。
普段なら交通費と宅配費ともそれぞれ半額くらいであるのだから、今回のホクホクぶりが…
バブリィジャップのおばかな、バンコク夜遊びと同じくらいバブリィかも。
…いや、結構セコイな…。帰りは結局いつも通りの鈍行だしなぁ。
 
本屋に立ちより、ツーリングＧＯＧＯとか、ジパングツーリングなどのライダー雑誌を見る。
やっぱ、夏のライダーは北海道。壮大な景色を我に見せつける。
いやがおうでも気分が盛り上がる…。ぬぉぉぉ〜〜〜〜っ。
だがしかぁぁぁぁぁし！！ 正月以来ほとんどチャリをこいでいない俺。自信がない。
ゴールデンウィークは仕事に潰されるという大失態。私の足はもう麻痺状態。
なおぉ〜〜〜〜〜ん。
やっぱ、タイにチャリを持っていくんだった…。くそっ。
 
そんな悪態を吐きながらも、旅の準備はちゃくちゃくと進む。
これはこれで楽しいのであった。やっぱ、これである。
事前準備として、チャリをヤマト便で現地へ送ることを計画。
行きの荷物をなるべく減らして、軽快に動く。
朝一の新幹線だけに、乗り遅れることのないようにしたい。
できれば、チャリとセットで荷物類も送れるだけ送るつもり。
だから、いつもより準備が早まる…。
 
チャリの宅配には、ヤマトのサイクリングヤマト便を使用する。
送り先は八戸の何とか営業所。
チャリ屋でばらし、輪行袋へ。ついでにテントも入れる。着替えも入れる。
テントが4kg。チャリが20kg。あれこれで30kgは越えたか…
それを持ち上げるも、あまりの重さにまいる。翌日、筋肉痛…。
大丈夫かよ…。
それでも、そんな不安もある種の楽しみ。日に日に日に日に気分が高まる俺がそこにいる。
通勤途中にも、ツーリングマップルを見て意識高揚を図ってみたり、
今度の旅の前に何か新しいアイテムを導入するか思案してみたり。
久々のツーリングに自分は何を見るのか。
 
ところで、最近旅日記に搭乗する｢潤｣なる人物。
去年の正月あたりから密かに旅日記の主役の座を狙って…いないが、よく登場する彼。
さて、今回の彼の役どころは…。
と、始めに紹介せずに最後になって正体を明かしているのが今までのパターン。
そこをしょっぱなから紹介してしまうってことは…。
そう、今回の彼の役は、僕の旅日記にはない。…予定。
某月某日、彼は一人では無くなったからだ。密かに嘆く潤がそこにはいる。
彼の分も…と、弔い合戦でも無いのでそんな気持ちで走る気は持ち合わせない。
 
荷物も送り、不安と期待と共に日記を記す。
時に、東京の空に大きな雲が高々と昇り、西の空を赤く染め上げようか。
東京はついに一つの季節がやってきたのだ。

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